介護老人保健施設いこいの森デイケアセンター別館

建築

三重県津市河芸町に新築された介護老人保健施設いこいの森デイケアセンター別館の内覧会が、9月29日にありましたので見学に行ってきました。本来はセンター利用者または利用検討者のための内覧会だとは思いますが、建築的に興味があったのでお邪魔してきました。
設計・施工は竹中工務店です。


深い軒の出のフラットな庇と、ガラス張りの正面ファサードが印象的な外観です。


南側庇先端に等間隔に四角い穴が開いています。
この面に縦樋が見当たらないので、想像ですがこの穴から屋根で受けた雨を下に落とすのではないでしょうか?


内部は大きなワンルーム空間です。
天井には梁が等間隔に配置されています。梁のディテールは鉄骨I形鋼の下側フランジを表しとして、ウェブを隠すように側面のみ小幅板を張っているようです。


南側の窓は高さ1.5m程度の地窓と、梁型の高さ程度の高窓で構成されています。
照明は梁型の両側を溝状に折上げ天井にして、そこにダウンライトを配置しています。


大きな空間に島状に配置された和室。北側廊下との間にボックスを配置しているのですが、その半分は押入で残りは空調機が内蔵されています。


先程のボックスを北側廊下から見た様子。
ボックス上のガラリから室内の空気を採り入れて空調します。空調された空気はどこから出すかというと・・・


床下を通って、反対側となる南の地窓付近の床から室内に吹き出します。
冬場は床自体を暖める効果があるのかもしれません。

ちょっと気になったのが内部の床が地面から10cmも上がっていないようです。使用目的からもデザイン的にも優れているのはわかるのですが、場所は海から近い地域ですし雨とか浸水の心配が無いか気になります。まぁ、大手の竹中が設計したのですからきちんと考えられているのでしょうけど。

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