三重大学レーモンドホールを見学

建築

昨日の日曜日、三重大学で行われた「アントニン・レーモンドと木造モダニズム」と題された講演会を見てきました。
アントニン・レーモンドとはチェコ出身の建築家で、帝国ホテル建設の際にフランク・ロイド・ライトと共に来日。その後日本に留まり、日本の建築の発展において多大な影響と功績を残した人物です。

講演会もおもしろかったのですが、私の目的は特別に同時公開された、
三重大学内にあるレーモンドホールです。
レーモンドホールは、昭和26年に三重県立大学の図書館として建てられた、レーモンド設計の木造建築です。三重県立大学はその後、国立三重大学と統合され、その際にレーモンドホールは現在の場所に移築されました。


レーモンドホール北面外観。
緩い勾配の金属葺き切妻屋根の木造平屋建て建築です。奥にRC造の建物が繋がっていますが、水産学部の食堂に転用された際の厨房らしいです。


南面外観。
全面ガラス張りの掃き出し窓となっています。木が邪魔ですが。


この建物の特徴でもある、2mもの深い軒の出。
軒先にあるのは柱ではなく、縦樋です。(一番手前の縦樋が何故かありません。)


内部は構造が表しになっています。柱、桁、棟、登り梁、母屋、方杖、火打ちなどほぼ全ての軸組が丸太で構成されています。
長い歴史の中、図書館、食堂、ただの物置など様々な用途に使われきたレイモンドホールですが、近年登録有形文化財の指定を受け、現在は水産・農学・林学関係の模型などが収蔵されています。


一部はフリースペースとなっており、随時イベントなどが催されているようです。
この日は、講演会と同時開催の「三重の建築散歩」展が開催されていました。
また、レーモンドホールの当初の設計図の一部が公開されていました。

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